思春期における自尊心にまつわる課題6つ

自尊心が低いことは、肥満やテレビの見過ぎ、学校での低評価など、本来であれば防ぐことが可能なリスクと結びついていることが、研究により明らかになっています。子供の健康のために、これらの課題は親と子供の間で話合いがされなければなりません。
思春期における自尊心にまつわる課題6つ
María Alejandra Castro Arbeláez

によって書かれ、確認されています。 心理学者 María Alejandra Castro Arbeláez.

最後の更新: 17 3月, 2019

思春期における自尊心にまつわる課題は、残念ではありますがとても一般的で子供の生活に大きな影響を与えます。

人生においてはどの年齢であっても、自尊心は成功のための重要な鍵の1つであると考えられています。しかし思春期の子供にとっては特に、自分のイメージをポジティブに捉え、健全な自尊心を築くことがより重要となります。

思春期とは、中学や高校が始まったり、初めてのアルバイトを始めたり、子供にとって新しい経験や人間関係に初めて直面する時ですので、自尊心が低いことはとても難しいことになります。

そのため、自尊心にまつわる課題として、心理的、身体的、社会的な、様々な結果が付いて回ります。そしてそれが、思春期の成長、大人への成長に悪影響を与え、うつ病や不安症、摂食障害などの障害へつながることすらあるのです。

自尊心が低いことは、肥満やテレビの見過ぎ、学校での低評価など、本来であれば防ぐことが可能なリスクと結びついていることが、研究により明らかになっています。子供の健康のために、これらの課題は親と子供の間で話合いがされなければなりません。

思春期の自尊心にまつわる6つの課題

思春期の子供たちによく見られる、自尊心にまつわる課題をご紹介します。

1. 目標が達成できない

自尊心の低い子供は、目標を達成することに課題を持つことがあります。責任感が、自尊心に直接影響を及ぼすからです。ある決まった目標を達成できなかったり、自分では手に負えなかったことが、自分自身の自己評価に直接影響します。

実際、思春期とは、何かが達成できないことによる欲求不満や、その課題を克服する方法を子供たちが学ばなければならない、人生におけるステージです。ネガティブな態度は、目標を達成するためには何も良いことがありません。

思春期における自尊心にまつわる課題6つ 思春期 自尊心 課題

2. 他人と比較してしまう

2つ目の課題としては、自分と他人を比べてしまうことがあります。他人と比べてしまう事は、思春期の子供が最もよく行ってしまう間違いであり、それが密かに子供たちの自尊心や気力を傷つけてしまいます。

残念ながら、個人の幸せや成長の過程において、他人と比べてしまう事はいつでも起こり得ます。特に思春期の子供は、自分の考えの基準を、絶えず他人と比べることに置いてしまいがちです。人はそれぞれ違いますので、自分の長所や短所を、他人と比べる事は合理的ではありません。

3. モチベーションが低い

思春期は複雑で、とても過敏な時期です。この時期に起こる身体的、情緒的、社会的、神経学的に起こる課題が、 より良くなろうとする自分自身のモチベーションの邪魔になっていると、多くの子供が感じています。

ですから、思春期の子供には、なかなかモチベーションが上がらないということが、高い確率で起こります。モチベーションがないことで、無関心、だるさ、無気力、従順ではいられない、学校の成績が落ちる、社会的に孤立するなどが起こりえます。

人と違う人は、ありのままの自分を受け入れている人が、世の中にはたくさんいることを知らないでいることがよくあります。それが理解できた人だけが、自分の違いを人から認めてもらえるのです。

ジョディ・ピコー

4. 尽きない悩み

自尊心が低い思春期の子供は、それが些細なことであっても、たくさんのことで頭がいっぱいになっています。

心配事は、ネガティブな考えや不安な気持ちを増幅させ、また私たちを孤立させ、目標を達成できなくするものではありますが、それでも私たちの生活の一部です。

5. 他人とつながることが難しい

社交的な課題は、ただ恥ずかしいだけと思われがちですが、自尊心が低いことでも問題となることがあります。

実際、自尊心の低い思春期の子供はよく、自分の意見を述べるのを恥ずかしいと思っていたり、恐れていたり、コミュニケーション上の問題を抱えがちです。また、受け入れてもらえないのではという恐れが、同世代の子供との友情関係を築く邪魔になることもあります。

6. 劣等感

劣等感とは実は、他人よりも優勢でいたいという傾向の気持から生まれます。自分の欲するものと自分との間に立ちはだかるものが出てきた途端、この感情はものすごい力を持ち、思春期の子供は劣等感を感じ始めます。

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思春期の子供に自尊心にまつわる課題がある場合のサイン

自尊心が低い子供は大抵の場合、自分自身の価値についてネガティブな考えを持っています。以下に挙げる、一般的なサインを見逃さないようにしましょう。

  • 新しいことに挑戦したがらない
  • 愛されていない、必要とされていないと感じている
  • 自分の短所について、他人のせいにする
  • 何に関しても無関心
  • 普通のことでも我慢ができず、不満を爆発させる
  • 自分のことを常に悪く話し、他人と比べてばかりいる
  • 失敗したり、恥じることへの恐れを常に持っている
  • 新しい友達がなかなか作れない
  • モチベーションが低く、興味が薄い

最後に、思春期の子供の自尊心に関わる課題は、自分の能力への自信のなさから来ていることを覚えておきましょう。お子さんの自尊心が低いと感じた場合は、親としてまずは子供がどう感じているのかを聞いてあげることが最も重要です。そしてポジティブなコメントで、自信をもっと持てるようにしてあげましょう。


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