子どもにキスを強制してはいけない理由

両親が子どもに正しい価値観を教えることで、より良い成長を遂げ、自分に害を及ぼす状況を避けられるようになるでしょう。
子どもにキスを強制してはいけない理由
María José Roldán

によって書かれ、確認されています。 教育心理学者 María José Roldán.

最後の更新: 27 12月, 2022

子どもに キス をさせる親は決して珍しくなく、子どもがそうしたくない場合でもキスをさせていることがあります。

ほおにキスするのが社会的習慣になっている国もあり、相手を尊重したり親しみを表します。しかし子どもが誰かにキスするのを嫌がっているのに、強制してキスさせると子どもの将来危険な結果をもたらし兼ねません。

外国でもキスをしないことは悪いマナーではありません。むしろ個人の選択として尊重されるべきです。

キスの習慣のある国では伝統を破ることになり、また訪問客に失礼になるのではないかと思われますが、強制するよりはよっぽどましです。

大人でさえ自分の意思に反して誰かにキスすることはないと思います。それならどうして子どもにそれをさせるのでしょうか?

男の子も女の子も、キスを強制するのはとても危険です。自分の行動は自分で決めるはずなのにと思って、子どもは混乱してしまいます。

キスを強制させられる子どもは、あまり気が乗らなくても、誰かを自分に近寄らせてもいいのかと思ってしまいます。

これこそが子どもの成長と、将来の人間関係に危険をもたらすのです。

子どもは キス を嫌だと言えなければいけない

女の子も男の子も「嫌だ」「もう止めて」と言えるようにしなければなりません。自分が嫌だと感じるようなことには、はっきりとその意思を伝える方法を知る必要があるのです。

そして、それは将来、精神的/性的犯罪者から子どもを守ることにつながり、子どもの命を守ることになるかもしれません。

子どもの意思とは反対に、愛情表現するように強制すると、それがたとえ相手を傷つけたり失礼になることを避けるという理由であっても、子ども達に害を与える行動パターンを作り出しているのです。

尊重するには、まず自分が相手を尊敬することから始めよう。

ナサニエル・ブランデン

子どもにキスを強制すると、自分の身体は自分のものではないと子どもに教えていることになります。否定的な感情や心地悪さを無視して、他の人を喜ばせないといけないと教育しています。

子どもが自分で嫌だと言ったり、自分でしっかり考える機会を奪ってしまい、周囲から安全な距離をおくようにする力を習得できなくなってしまいます。

キス を強制しない理由

危険はどこにでもある

親がハグをしたりキスする事を、友達・親戚や(見知ぬ人)にするよう、子どもに強制したとすると、子どもを弱い立場に置くことになります。

幼い子供を誰が虐待するか分かりません。実際に、虐待をするような人は、被害者の親近者であることが多いのです。

注意して、子どもが自分の思い通り「嫌だ」と言えるようにしてあげましょう。

決して甘やかすことと勘違いしないようにしてください。むしろ、きちんと自己主張させて、将来に役立つよう手助けしているのです。

子どもの感情を尊重することで、子どもに共感する心を植え付けています。自分の身体は自分自身だけのもので、どこまで自分の身体に近づくのが限度かを自分で決めるのです。

子どもに キス を強制しない

このような理由から、子どもが嫌がっていたり、心地悪いと感じているのに、人から身体接触を受けるようなことを、けして強制してはいけません。

子どもにも自分を主張する権利がある、と知ることが親として重要です。愛情の気持ちを誰かに示したいと思ったら、それは子ども自身がそう感じた時だけそれを表現するべきです。

子どもの一生を通して、いじめ、虐待、健全でない関係から子どもを守るためにも必要なことだということを覚えておきましょう。

尊重するのは基本

まず大人が子どもを尊重するのが極めて重要で、子どもが決める事もとても価値あることだと理解すべきです。

自分の身体は自分のものであって、子どもにも選ぶ自由がある事を誰もが尊重しなければいけません。

子どもも独立した人間です。両親が子どもに正しい価値観を教えることで、より良い成長を遂げ、自分に害を及ぼす状況を避けられるようになるでしょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。