粉母乳の可能性について

· 2018年10月29日
母乳育児ができなかったり、思うほどはできなかったりするお母さんはたくさんいます。栄養上の問題がある人もいれば、授乳を困難にするその他の病気が原因の場合もあります。

お母さんの母乳は、ナチュラルで、人間の一生の中で最も重要な物質の一つです。母乳は、赤ちゃんが生まれてから数か月に必要な栄養を含む、最も良いナチュラルな混合物なのです。しかし、母乳育児が出来ない時もあります。その場合、 粉母乳 が選択肢の一つとして挙げられます。

母乳は健康上のメリットという点で高い価値があり、その影響は大人になってからもあります。WHOによると、母乳育児は幼児の死亡を減らし、下痢、肺炎、喘息などの病気から守ってくれると言います。また、生後数か月を母乳だけで育てることで、赤ちゃんが強く健康に育つために必要なすべてのエネルギーを与えることができるのです。

しかし、母乳育児ができなかったり、思うほどはできなかったりするお母さんはたくさんいます。栄養上の問題がある人もいれば、授乳を困難にするその他の病気が原因の場合もあります。

こういった場合、母乳育児はお母さんにとっても子どもにとってもうまくいかないでしょう。これは重要な疑問につながります。こういった新生児に、消化器官にダメージを与えることなく、必要な栄養をどうやったら全て確実に与えることができるのかということです。

これを踏まえ、母乳バンクが創設され、必要以上の母乳が出るお母さんが母乳を寄付できるようになりました。しかし、パスチャライゼーションの過程で母乳の中のとても大切なたんぱく質や脂肪が壊れてしまうということが、研究で明らかになっています。これらの栄養は、ご存知の通り赤ちゃんの食事に欠かせないもので、これらが破壊されてしまう高い温度にさらされるべきではないものなのです。

パスチャライゼーションの問題 粉母乳

 

素晴らしい可能性 :粉母乳

しかし、科学の発展のおかげで、メキシコのグアダラハラ大学の研究チームが、突破口を発見しました。町の市民病院の協力で、赤ちゃんのための驚くべき新しいタイプの食事を開発することに成功したのです。それが、粉母乳です。これは母乳という貴重なものを保管するのに有望であり、多くの人を助けることになりそうです。

専門家が、母乳をとても高い温度にさらすことで、人間の母乳の中の余分な水分を抜き出し、こうすることで、パスチャライゼーションの過程を踏むことなく、母乳の水分をなくし、それを粉に変えることに成功したのです。さらに、冷凍庫に入れて保管する必要もないため、ミルクの質が落ちることもありません。

この変化の過程では、すべての水分がなくなるまで高い温度で水分を蒸発させます。この方法は灌水と呼ばれ、液体をとても細かい水滴にわけるということです。この場合、水滴が蒸発を経験し、水がなくなると、粉になるのです。

粉は水滴一つ一つから集められます。この技術を使えば、母乳の中の栄養をほとんどすべて保つことができ、その栄養価のたった10%しか失わないのです。つまり、粉母乳はほとんど新鮮な母乳と同じくらい良いものであるということです。

粉母乳 の質はとても高い 

粉母乳が命を救う

この突破口の影響の一つは、母乳が今や保管でき、孤立した人々のところへ輸送することができるということです。この製品は質の低下が全く起こることなく6カ月まで保管することができます。これにより助けを必要としている何千という子どもを無料で助けることができています。

ご存知の通り、母乳バンクも社会的に重要な機能を背負っています。しかし、母乳を保管するお問題で、安全に輸送するのは困難です。

一方粉母乳はこういった状況に多大なメリットをもたらします。幅広いコンディションの元で輸送することが可能なので、より多くの孤立した地域に配布することができます。

次の挑戦は最初の粉母乳バンクを創設することであり、それにより本当にたくさんの子どもの助けになることができるでしょう。特に、医療センターや大都市から離れた地域の家族には大きな助けとなるでしょう。最初の粉母乳バンクがメキシコで計画されていますが、世界中でもできはじめるでしょう。

関わった研究者によると、粉母乳は現在特許申請中だそうです。それが済めば、他の人もその技術を手にすることができます。この革新によって、病院内外の栄養に問題のあるたくさんの子どもたちに食べ物を与えることができるようになるでしょう。